-
- 歯科 あべクリニック・トップ
- あべ先生の418(良い歯)コラム
- 虫歯菌と認知症の関係!?
あべ先生の418コラム
虫歯菌と認知症の関係!?
更新日:2017/02/20
認知機能の低下に特定のタイプの虫歯菌が関係している可能性が高いとの研究成果を、京都府立医大の渡辺功助教(口腔衛生)らのチームが9日、発表した。
歯磨きなどの口腔ケアが認知症予防につながると考えられるという。英電子版科学誌サイエンティフィック・リポーツに論文が掲載された。
認知機能の低下は、脳内の微少な出血が一因であることが知られている。この出血は、虫歯菌「ミュータンス菌」の一種を保菌する人に多いとみられてきた。血小板の止血作用を低下させる遺伝子を持ち、脳の血管の壁にくっついて炎症を起こすのだという。
今回、脳に疾患のない54〜89歳の男女279人の唾液を調べた。その結果、71人(25%)からこの虫歯菌を検出した。検出された人のうち、61%で脳内に微少な出血が確認された。虫歯菌のない人は14%だった。また、全員に1分間で「か」で始まる言葉をいくつ言えるかの認知機能テストを実施。
虫歯菌のない人は平均10・1個言えたが、ある人は8・9個にとどまった。「た」で始まる言葉でも同様の傾向だった。
広島大の細見直永講師(脳神経内科)の話「認知症の発症リスクが高い人を判別できる可能性がある興味深い研究結果だ」(2017年2月10日 読売新聞)
今までは、歯周病菌と全身疾患(心臓疾患、脳血管疾患、糖尿病など)との関連性はわかっておりましたが、
虫歯菌と全身疾患との関連性は解明されておりませんでした。(私の知る限りでは・・・)
「口は命の入り口」という言葉をますます実感しました。