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あべ先生の418コラム
ご存知ですか?副鼻腔炎②
更新日:2015/03/07
前回、副鼻腔炎についてお話をしましたが、今回はその中でも歯が原因で生じる上顎洞炎のお話です。
まず、上顎洞炎の原因となりやすい歯は「上の奥歯のむし歯を放置してしまった場合」です。
上の歯の根っこの先が上顎洞と貫通している場合があります。むし歯の菌が歯の中から入り
根の先まで到達すると上顎洞で炎症を拡大する恐れがあります。
そのメカニズムを解説します。
① はじめに、むし歯ができます。
② 治療をせずに放置をしてしまうと、「歯髄」とよばれる神経まで菌が入ってしまいます・・・
③ さらに放置を続けると、根の先に膿(うみ)のかたまりができてしまいます。
このような状況で炎症が上顎洞まで広がると上顎洞炎となります。
それでは、次に歯が原因で上顎洞炎になってしまった場合はどのように治療を行うかを解説します。
① まずは保存的に根の消毒を行います。(炎症が強い場合はこの治療を数回繰り返します)
② 炎症がひいてきたら、根の中に神経の代わりとなるお薬を入れ封鎖します。
③ 最終的にかぶせ物にて修復します。
このように、根の治療をしっかり行うことで炎症を取り除くことができますが、
場合によっては、その歯を抜くことになったり、また上顎洞炎の手術をすることもあります。
むし歯を放置してしまうと、歯だけでなく他の所にまで影響が出ることがあります。
むし歯治療は早期発見・早期治療が大切です。