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あべ先生の418コラム
歯並びは早期治療がポイント!
更新日:2012/09/29
前回のコラムで歯並びがガタガタになってしまう原理をお話しました。
今回はその解決方法と解決時期についてお話します。
まず、解決方法として、
上記のような状態にある歯並びにおいて、もしきれいに並べるとしたら・・・
① どこかの歯を抜いて並べる
② 座る長椅子全体を大きくする
のどちらかが必要になります。
一般的に成人矯正(大人の歯並び治療)においては、①を選択することが多いです。
なぜなら、成人ではすでに骨格が固まってしまい、あごの骨を大きくすることが困難だからです。
それに対して、小児矯正治療(子供の歯並び治療)では、②を選択することができます。
子供には「成長」という余力があります。それを活用することであごの骨も広がりやすくなっています。
その結果、上のような状態にでき、
「本来並ぶべき全ての永久歯を、あごの骨の中にきれいに納める」
ことが可能になります。
ここで「大きなポイント」があります。
それは、何歳まであごが広がるの?ということです。
学術論文(大学などでの歯科医師の研究結果)によりますと、
「あごの成長」というのは、、、
*上あごは12~13歳くらいまで。
もっとも成長するのは6~8歳くらいといわれており、
その後、徐々に成長の度合いは小さくなっていきます。
*下あごは14~18歳くらいまで。
もっとも成長するのは女子10~12歳、男子12~14歳くらいまでといわれております。
もちろん、これには個人差があります。
しかし、この時期を逃してしまうと、いわゆる成人矯正治療の対象になる可能性が高まります。
私は、小児矯正歯科における「早期治療」というのは、
成長という、時間的に限りあるものを有効に活用することで、「その子がもっている
本来の健全な発育をさせることができる」というとても大きなメリットがあると考えております。
次回は、あごの成長を促すための具体的な治療法をご説明します。