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お子様のパパ・ママへ(小児歯科のご案内)
子どもの癖について
正常な発育を考えるうえで、歯並びやかみ合わせを作り上げるときに見逃してはならないのが、お口に悪い影響を与えるお子様の癖(クセ)です。癖とは習慣的なのもですので、絶えずお口やあごの骨に持続的な力がかかりますので、長期的に続くようであれば、歯並びや咬み合わせに影響を及ぼします。
それでは、どのようなものが悪い影響を与えてしまうかというと、
- 指しゃぶり
- 口呼吸(こうこきゅう)
- 頬杖(ほおづえ)
- 歯軋り(はぎしり)
大きく分けてこれら4つがあります。
指しゃぶり
なぜ「指しゃぶり」をするのでしょうか・・・?
「指しゃぶり」は「子ども自身が自分の心を落ち着かせるための行動」と考えられています。乳離れした子供は眠くなると心の安らぎを求めます。そのときにママのおっぱいを飲んでいる状態を連想します。そこで、お母さんのおっぱいに代わるものとして自分の親指を乳首にみたてておしゃぶりします。
また、寂しいときも指しゃぶりが見られます。遊び相手がいない状況において、心の隙間を埋めるために指しゃぶりをして、心を落ち着こかせようとするのです。つまり、前述のように安らぎを求めたり、不安を解消するために、無意識のうちに指が口に運ばれているということです。
歯並びやかみ合わせへの影響は・・・?
歯並びへの影響を考えると、指しゃぶりは乳歯がそろっている3~4歳までにやめればといいとされています。それ以下の年齢であれば無理にやめさせる必要はありません。逆に5歳を過ぎても指しゃぶりがやめられない場合は、あごの骨や、これから生えてくる永久歯に影響を及ぼすことがありますので注意が必要です。
改善前
改善後
指しゃぶりをすることで、上下の前歯の間に指が入り、そこに隙間ができ、前歯が咬まなくなってしまいます。
口呼吸(こうこきゅう)
口呼吸とは、その名のとおり「口で呼吸をすること」です。
口呼吸になっていると、口の中が乾燥し、唾液の殺菌作用が機能せずに虫歯や歯肉炎が発症しやすくなります。また、咽頭部(のど)のリンパが乾燥しますので、そこからウイルス感染しやすく風邪をひきやすくなります。
また、舌(べろ)の位置も正常とは異なるので、あごの成長発育にも悪影響を与えます。さらに、一般的に口呼吸の子供は、唇の力が弱いので「出っ歯」傾向になることがあります。
なぜ口呼吸になるのでしょう・・・?
本来、人間は鼻で呼吸します。しかし、何らかの影響で、口で呼吸することを覚えてしまい、それが楽だと覚えるといつの間にか口呼吸となってしまいます。その原因として、鼻疾患(鼻づまり)や、唇を閉じづらい歯並びなどが挙げられます。
口呼吸を見分けるには・・・?
なに気なくテレビを見ているときなどの、お子様の口元を観察してみてください。「ポカン」とお口を開いていたら、口呼吸の疑いがあります。また、歯に汚れが付いてないにもかかわらず歯茎の腫れが見られるようであれば口呼吸の可能性があります。
口呼吸を改善するには・・・
- 鼻疾患(アレルギー性鼻炎など)がある場合は耳鼻咽喉科の受診をお願いします。
- 歯並びが悪く、口を閉じづらい状態でありましたら、矯正治療の相談をご検討ください。
- 最後に口呼吸の改善にとても重要なのが、唇やベロのトレーニング(MFT)です。
口呼吸の子は、元々、唇やベロの力が弱いとされています。ですので上唇で前歯の抑えがきかなくなり、その結果、上の前歯が突出してしまいます。そのような場合は、唇やベロを含めたお顔全体の筋肉トレーニングをおこない徐々に口の周りの筋力を高めていきます
頬杖(ほおづえ)
日常生活の中で、よく頬杖をついている子供を見かけます。本を読む時、文字を書くとき人など、その状況にもよりますが、実は頬杖も悪い癖の一つなのです。
頬杖をつくということは、下あごに頭の重みがのしかかるということです。わずかな力ですが、あごの骨に毎日伝わり続けることで、あごの変形や顔のずれ、歯列不正を徐々にまねく怖い癖なのです。
歯軋り(はぎしり)
子供が歯軋りをすることは大きな問題ではありません。
乳歯の生える時期や永久歯への生え変わりの時期には、成長によって、あごの位置や噛み合せが一時的に不安定になります。そのため安定したあごの位置を定めるように歯軋りをすると言われています。
乳歯は永久歯より柔らかいので、大きく削れてますが、かぶせ物などの治療が必要な症例は、ほとんどありません。もし、治療が必要な場合は、「ナイトガード」といわれるマウスピースを寝る前に付けて寝ます。それにより夜間に歯が削れるのを防止します。
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